【ネタバレなしガチレビュー/評価】パワプロクンポケットR(パワポケR)

完結したはずのパワポケが令和に堂々の復活!!


【基本情報】
商品名:パワプロクンポケットR
販売元:コナミ
開発元:アクセスゲームズ
ジャンル:野球バラエティ
プレイ人数:1人〜4人
ローカル・インターネット通信:2〜4人

【公式サイト】
パワプロクンポケットR 公式サイト

【対応機種:発売日】
スイッチ:2021年11月25日

【オリジナル版対応機種:発売日】
GBC:1994年4月1日(パワポケ1)
GBC:2000年3月30日(パワポケ2)
GBA:2004年7月29日(パワポケ1&2)

【販売形態】
ダウンロード、パッケージ

【DL版の容量】
スイッチ:4.1GB

【税込販売価格(税率は記事作成時点)】
スイッチ:5,995円

【追加DLCの情報(記事更新日時点)】
◆無料
・ミニゲーム複数人対戦機能の追加(オフライン)
・俺のペナントモードの追加

【レビュー環境】
レビュー機種:スイッチ
プレイしたVer:1.1.0(2021年11月28日時点)
クリアプレイ難易度:ルーキー、ノーマル
クリア時間:サクセス1プレイ2〜3時間(じっくり進めた場合)
プレイ時間:30時間

【記事作成】
2021年11月28日

【記事更新】
2022年3月20日
・俺ペナのレビューを追加

本ゲームの採点の仕方について

①基本的には100点満点でクリアレビューしていきます
(3,500円以下の低価格ゲームは10点満点)
②価格適正度は5段階。ゲーム内容ではなく販売価格が適正かどうかの評価になります
③S〜Gは一定の点数で区切ったオススメランクです
④クリア時にプレイしていたアップデートVerを元にレビューしています
⑤採点は相対評価。レビュー点数は変動することがあります
⑥ゲームのネタバレとなる内容は避けております
他のゲームレビューを確認する(点数ごとにまとめた一覧ページへ飛びます)

俺のレビューランク
平凡ゲー+
俺のレビュー点数
100点満点評価
価格適正度
5段階評価
【優/良/普/微/悪】
74
Meta score
海外メディアの
平均点
User Score
海外ユーザーの
平均点
Meta score
リンク飛び先
なし なし なし

↓以下ガチレビュー

  1. GOOD & BADポイント 簡易まとめ
  2. シナリオ
    1. 【あらすじ(ポケ1)】廃部寸前の荒れた野球部を立て直す青春ドラマ
    2. 【あらすじ(ポケ2)】球団への生き残りと球団の存続をかけた混沌とする裏事情と戦う話
    3. 本家パワプロでは味わえない”ぶっ飛んだ”シナリオに中毒!
    4. パワポケRはGBAの1&2がベース。残念な事に追加・補足シナリオはない
  3. キャラクター
    1. 野球ゲームなのに個性がありすぎて魅力的すぎるキャラクター達
  4. ゲーム性
    1. 待望のパワポケ復活だが、遊べるモードが乏しすぎる・・・
    2. 野球部分が待望の究極進化!パワポケで普通の野球が遊べる感動
      1. 野球のシステム面
      2. 【対戦】オンライン対戦は無し。ローカルは4人対戦まで可能
    3. 【アレンジ、選手情報】12球団は架空選手に変更。そして肝心のサクセスキャラは・・・?
      1. 12球団は全て架空の球団と選手で構成
      2. パワポケお馴染みの『サクセスオリジナルチーム』はまさかの未実装
    4. 【サクセス】野球ゲームを絡めたテキストアドベンチャー
    5. 【サクセス】試合のテンポは良くなり、試合に対する苦痛度は減った
    6. 【サクセス】転生は自分だけのソフトで自由にできる
    7. 【サイバーバル】パワポケRで追加された新要素!しかし内容は期待を大きく下回るクオリティに
    8. 【データあれこれ】パワプロ2020との選手連動について、応援曲などについて
    9. やり込み要素は薄く、手抜き要素は多い作品
      1. やり込み要素が薄い
      2. 即席開発?手抜きポイントが目立つ
  5. 【追加DLC】無料アップデートで俺のペナントが遊べるように!
    1. 俺ペナはあくまでオマケ。ガッツリ遊べるボリュームはない
    2. 俺ペナのプレイ時間は?どこまで強くなるの?
  6. 音楽
    1. 懐かしさを残しつつ、現代風にアレンジした音楽が心地よい
  7. その他
    1. コストパフォーマンスについて
    2. 早期初回特典にレアゲーの『パワポケダッシュ』がついてくる
  8. おわりに
  9. アマゾンリンク

GOOD & BADポイント 簡易まとめ


終わったはずのブランドが奇跡の復活!
・最新グラフィックで描かれる忠実リメイク
・野球パートが最新システムでプレイできる
・魅力的なシナリオとキャラクター


・野球モードはオンラインでの対戦ができない
・サクセスで作成した選手の使い道が無い
・パワポケのオリジナルチームがアレンジに存在しない
・敵味方問わず、CPUの采配が全体的に意味不明
・ところどころ手抜きや予算不足を感じるクオリティ
・2度にわたるリメイクだが、追加シナリオは無し

シナリオ

【あらすじ(ポケ1)】廃部寸前の荒れた野球部を立て直す青春ドラマ


極亜久高校に転校してきた主人公。
野球が好きな主人公は、転校先でも野球部に入ろうと思っていたが、
野球部は校内でも荒れていると有名で、ロクでも無い奴らの溜まり場になっていた。
しかしある出来事から主人公以外の部員が全滅し、部員は主人公1人となる。
主人公は野球部の立て直しと甲子園を目指すために、3年間を奮闘する事になる。

【あらすじ(ポケ2)】球団への生き残りと球団の存続をかけた混沌とする裏事情と戦う話


大学野球からドラフト6位で『ドリルモグラーズ』に入団した主人公。
しかしモグラーズは万年Bリーグで運営費カツカツの貧乏球団だった・・・
悲壮感漂うやる気を感じない仲間たち。
そんな中、モグラーズの存続にあやしい影が、、、
主人公と仲間たちはモグラーズの中であがき続ける。

▲ポケット2はもちろん戦争編も完備

本家パワプロでは味わえない”ぶっ飛んだ”シナリオに中毒!

パワプロでは出来ない『ぶっ飛んだシナリオ展開』が特徴のパワポケ。
パワポケの基礎を作った1&2の時点で、

・主要キャラが死んだり
・悪の組織が絡んできたり
・社会の闇、裏と戦ったり

などが描かれていて、
正統派路線(?)のパワプロとは一味違ったシナリオが楽しめる。
1&2はオリジナルのGB版から20年以上経っているが、
直近で発売されたパワプロ2016〜2020と比べても比較にならないほど
パワポケの方が引き込まれる構成になっており、かつ今でも通用するシナリオだ。
野球や恋愛要素抜きにしても、純粋なテキストアドベンチャーとして十分楽しめる作品となっている。

ただ、パワポケ1&2はパワポケの初代ということもあり、
本家パワプロの派生というニュアンスがまだまだ強いので、
今もなお、語り継がれているパワポケ特有の『ぶっ飛んだシナリオ要素』は薄めである。
なので、往年のパワポケファンにとっては懐かしさだけで盛り上がれる作品ではあるが、
新規ユーザーやパワプロアプリ(※)のシナリオに慣れているユーザーにとっては、
今後のパワポケシリーズを追うきっかけとしては少し弱いかもしれない。


※パワプロアプリ-元パワポケチームの人も開発に携わっていることもあって、
シナリオはパワポケ同様『ぶっ飛んでいるシナリオ』も多い

パワポケRはGBAの1&2がベース。残念な事に追加・補足シナリオはない

本作『パワポケR』はGB版の1と2ではなく、
GBAでリメイクされた1&2の方をベースに開発されている。
なので、GBAでリメイクされて追加されたシナリオは『パワポケR』でも実装されている。
『パワポケR』はリメイクのリメイク作品で、かつ完結した『パワポケ14』の後の発売になるので、

”14までのシナリオを踏まえた、追加・補完エピソードが本作で楽しめるのか!?”

と期待されたが、シナリオは手付かずのままでの発売となった。

パワポケは、1〜14(+パワプロ5、パワポケダッシュ)全ての世界設定が繋がっているが、
中でもパワポケ1とパワポケ3は、主人公が同一人物という珍しい作品なので、
パワポケ3で重要な意味を持つ”サイボーグ”について、本作で触れていると面白いなと思っていただけに残念。

キャラクター

野球ゲームなのに個性がありすぎて魅力的すぎるキャラクター達

シナリオに惹かれるパワポケシリーズだが、
シナリオに登場するキャラクター達が持つ”闇、葛藤、意味不”な魅力があるからこそ、
シナリオの面白さが何倍にも膨れ上がっていると思っている。

「最近ゲームやってて、このキャラクターの名前覚えられないな〜」

って人でも、パワポケキャラの印象力の強さの前では、
すんなりキャラ名を覚えてしまうのでは無いかと思う。

▲ポケ1では『智美』が好きだったはずなのに、
今プレイするとブラックな職場でも生徒のために体を張る『ようこ先生』が好きになった。
ちなみに『ようこ先生』は攻略できない(泣

ゲーム性

待望のパワポケ復活だが、遊べるモードが乏しすぎる・・・

パワポケRで用意されているモードは

・対戦(野球)
・アレンジ、選手データ閲覧
・サクセス(極亜久高校、モグラーズ、戦争編)
・ミニゲーム集(サクセス中で遊べるミニゲーム)
・サイバーバル
・データあれこれ

パッと見ではいつものラインナップだが、
現代のゲーム水準と比べると、販売価格の割には満足度が厳しいと感じる。

もちろん褒められる点もあるので、
各モードごとに紹介していく。

野球部分が待望の究極進化!パワポケで普通の野球が遊べる感動

野球のシステム面

今までは『GB〜GBA〜DS』とハードの性能上、据え置き機で発売していたパワプロと比べると
野球システムの部分で遊びにくいところがあったが、
本作は据え置き機水準のニンテンドースイッチでの発売という事で、
最新作の『パワプロ2020』と同等の野球モードをプレイする事ができる。
野球モードのシステムやバランスは『パワプロ2020』を流用していて、
パワプロの操作感をそのままでパワポケRの野球を楽しむ事ができる。
(パワプロ2020よりパワポケRの方が打高な気がする?)

パワプロの既存ユーザーであれば非常にとっつきやすくなっているが、
パワポケしかプレイしていない人にとっては慣れるまでが大変かと思う。
本家パワプロでは野球の操作に慣れていない人用に『練習モード』があるが、
『パワポケR』では何故か『練習モード』が未実装なので、
パワポケオンリーのユーザーには少々辛いかもしれない。
(対戦モードかサクセス中の試合で慣れるしかない)

また、パワプロではスティックを離すと、
ミートカーソルが真ん中に戻る『アナログ操作』が基本だが、
パワポケのようにミートカーソルが戻らない操作にしたい場合は、
オプションで『デジタル操作』を選んで欲しい。
(携帯モードで遊ぶとデフォで『デジタル操作』になる)

【対戦】オンライン対戦は無し。ローカルは4人対戦まで可能

パワポケRを使ったオンライン対戦は無い。
残念ではあるが、これに関しては個人的には問題ないというか仕方ないかなとも思う。
本家パワプロでもオンライン対戦は過疎気味なので、
売上本数が怪しいパワポケに実装するのはコスト面で難しそうだ。
ただ、『パワプロ2020とパワポケR』のクロス対戦が実装されれば、
どちらのファンにもプラスがある事なので非常に面白くなりそう。

本家パワプロも遊んでいる人にとっては大きな問題にはならないが、
パワポケのみを遊んでおり、パワポケでオンライン対戦を期待している人は注意が必要だ。

【アレンジ、選手情報】12球団は架空選手に変更。そして肝心のサクセスキャラは・・・?

12球団は全て架空の球団と選手で構成

パワポケはNPB(日本野球機構)の使用許可をとっていないので、
実在する球団や実在選手のデータは未実装となる。
その代わり架空の球団&選手が12球団分用意されていて、
対戦モードやサクセス(モグラーズ)では、この架空球団を活用する事になる。
ちなみに、架空選手は名前や顔グラは別物になっているが、
選手の能力データはパワプロの最新データをそのまま活用している模様。

野球ファンやパワポケしかしない層には、この仕様を残念に思うところがあるかもしれないが、
野球モードは本家パワプロで補えるし、実在選手で遊びたい欲求はパワポケに求められている部分でもないので、
PBLへのコストをカットできるのであれば、むしろ英断かなと俺は感じる。
(サクセス内でも架空の方が扱いしやすそうだし)
ただ、どうせなら選手の能力を当時の選手データベースで再現するのも面白かったかなと思う。
または、パワプロで作られた『頑張パワルフルズ、カイザース』などを混ぜ込むとか。

パワポケお馴染みの『サクセスオリジナルチーム』はまさかの未実装

パワポケといえば、12球団以外にサクセス内で登場する『オリジナルチーム』を使って
野球対戦やアレンジチームを作る事ができるのが特徴。

だが、『パワポケR』にはまさかのオリジナルチームは未実装。
『極亜久高校』『モグラーズ』のチームがデフォルトで用意されていないので、
オリジナルチームを使って対戦することはできない。

「じゃあ『アレンジモード』を使って、オリジナルチームを作れば良いじゃないか!」

と、誰もが思うだろう。

デフォルトで用意されているチームは無いが、『サクセスキャラの選手データ』は存在するので、
本家パワプロのように、選手やチームアイコンを編集してチームを自身で組み立てることはできるが、
”チームアイコンに極亜久高校やモグラーズといったチームアイコンが用意されていない”
ので、自分で納得のいく再現チームを作る事ができない。
パワポケはキャラゲーの側面が強いので、これは結構痛いところ。

ちなみに、サクセスの選手データはパワポケRに登場するキャラクターのみで、
歴代パワポケのキャラクターやパワプロで実装されているパワフェスキャラはいない。

【サクセス】野球ゲームを絡めたテキストアドベンチャー

シリーズ経験者にはおなじみの『サクセス』。
シンプルなテキストアドベンチャーに野球選手を育成する要素が合わさっている独特のゲーム内容がウリ。
選手を作りながら、彼女と付き合ったり、色々なイベントに遭遇したり、
試合の勝敗などで、様々なエンディングを楽しむ事ができる。

サクセスクリア時には、到達したエンディング内容によって、
クリア後の後日談が1枚絵とともに流れ、アルバムとして登録される。
シナリオの項目で前述したように、本作には追加のシナリオは無いので、
アルバムの追加はなくGBAの1&2と同様のボリュームになる。

今回のサクセスは、パワプロのシステムを流用していることから、
背景や擬音の演出、特殊能力の表示の仕方、能力UPの方法などがパワプロ仕様になっており、
ゲームの雰囲気がかなりパワプロに近くなっている。
パワポケは特殊能力がダジャレ風のアイコンで表示されていたのが面白かったけど、
パワポケRでは再現されていなくて少し残念。
(体当たりは”鯛がぶつかる”アイコン、ブロック○は”ブロック塀”などなど)

グラフィックがドットでは無く、イラスト風に変更となっていることもパワプロっぽさの要因だけど、
最新グラフィックでパワポケキャラが動いているのは感動した。

【サクセス】試合のテンポは良くなり、試合に対する苦痛度は減った

試合はパワプロのシステムを活用している分、ゲームのスピードが上がってテンポが良くなった。
また、サクセスを始める前に難易度変更ができるようになった。
パワポケのサクセスは、負けている状態から始まる試合が多く、
逆転するのが難しかったりするので、サクセスを気軽に周回できる調整はすごく嬉しいところ。
また、難易度が『ルーキー』以下だと守備や走塁がオート操作になる。
しかもオート操作中は任意で早送りする事ができるので、
プレイヤーの負担が減りつつ試合を高速に進める事ができて、非常に楽に進める事ができる。
(難易度を下げると、試合後の入手経験値が減る)

その反面、負けられない試合に対する緊張感が薄くなるが、
本作はリメイクのリメイクなので、緊張感より手軽に周回できる内容で良いかなと思う。
完全新作の場合は、難易度高くしないと見る事ができないアルバムなどもあっても面白そうだ。

【サクセス】転生は自分だけのソフトで自由にできる

パワポケ2であった『転生』システムはパワポケRにも搭載されている。
サクセスで作った選手を使って、再度サクセスを周回するというシステム。
周回とはいっても能力は初期に戻るので、パワーAのままサクセスをやり直せるわけでは無い。
転生すると、転生でベースとした選手データを元に特典が付くので、
ノー転生よりは強くなりやすく、転生を繰り返すほどに特典要素は大きくなる。
転生する選手は『極亜久高校で作成した選手』『モグラーズで作成した選手』どちらでも良いが、
転生で遊べるサクセスは『モグラーズ編』のみになり、難易度がノーマルに固定されるので注意。

オリジナル版の転生は、別カセット経由ないとできなかったが、
パワポケRではその縛りが解消され、ハードとソフトを2つ用意する必要は無くなった。
(もちろん通信してやり取りする方法も実装されている)

【サイバーバル】パワポケRで追加された新要素!しかし内容は期待を大きく下回るクオリティに

パワポケRで追加された貴重な新要素が『サイバーバル』。
各ステージごとに配置されている敵を、
プレイヤーが操作する戦車で倒していくシューティングライクなゲーム。
各ステージを周回して、手に入れたポイントでマシンをカスタマイズしたり、
野球人形のパーツを集めて『選手』を作る事ができる。
また、オンラインで2〜4人で遊ぶ事ができる。

ゲームの内容はかなり薄味・・・に感じる。
駆け引きがないわけでは無いが、敵の動きや演出が乏しく結構な虚無ゲーに感じた。
敵の硬さがマルチ前提の調整に感じる部分もあってソロだとしんどいかも。
また、ステージクリア後に貰えるポイントの低さも厳しい。
1-1〜1-10をクリアしても、ポイントでマシンを何も強化できなかったのは流石に
モチベーションを維持するのがきつかった。

せめて、ちょっとした裏サクセスみたいに、
キャラクターの掛け合いが楽しめるちょっとしたシナリオがあったら良かったのだが。

【データあれこれ】パワプロ2020との選手連動について、応援曲などについて

パワプロ2020とは連動機能があり、
【パワプロ2020 → パワポケR】へ選手を送る(コピー)事ができる。
逆の【パワポケR → パワプロ2020】には送る事ができない。

今後のパワプロシリーズでは連動する可能性はあるとのこと。

また、応援曲作成モードは無い。

やり込み要素は薄く、手抜き要素は多い作品

やり込み要素が薄い

本作はやり込み要素の部分で問題を感じる。
作成した選手はオンライン上で対戦や交換などのやり取りができず、
過去作で用意されていたパワポケポイントによるコンテンツ解放要素も無いので、
基本はサクセスを周回して、アルバムを埋める作業になる。
パワポケRはリメイク作品(しかも2回目)で追加シナリオも無いので、
特別新しい要素もなく、既プレイヤーはモチベ維持が厳しい面もあるかもしれない。

パワポケポイントはサクセス周回のモチベに結構影響していたので、
周回の特典は何か欲しかったところだ。

・パワプロ(パワフェス)のキャラデータ
・歴代パワポケのキャラデータ
・バッティングフォーム、ピッチングフォームの解放
・当時の設定資料集
・パワポケRの開発インタビュー
・GB、GBA風のBGM切り替え機能

というようなものを、
パワポケポイントで開放する懐古ファン向けの特典があれば、
2回目のリメイク作品でも十分な魅力があるのだが、
パワポケRには何も無いのが寂しい。

即席開発?手抜きポイントが目立つ

パワプロのシステムにとりあえずパワポケRを当て込んだだけでは?
と感じるような、手抜きとしか思えないポイントが多い。

ここまでで紹介した
・遊べるモードが少なく、ボリューム不足
・オンライン周りの遊びが薄い
・オリジナルチームが未実装
・やり込み要素が無い
etc

というような事に加えて、

・サクセスの試合中にオーダーの変更が自由にできない
・サクセスの試合で、敵味方共にCPUの采配がバグレベルでおかしい事が多い
・サクセスの選手キャラクターの3Dモデルはあるのに、監督、マネ、コーチのモデルが
用意されていないので、ホームラン演出時に登場するベンチのキャラクターモデルがモブ
・極亜久高校でチームメイトのパワーが異常に上がらない(バグ?仕様?)
etc

プレイしていて明らかに気になる部分が多く、
開発が「これぐらい別にええやろ」感を出している手抜きポイントが多くて悲しい。

▲ホームランを打った時の演出。謎のモブがベンチに。
逆転のホームランに泣いて喜ぶようこ先生が見たかったんだ・・・

レビュー記事の内容と重複する部分も多いが、レビュー記事作成前に、
プレイしていて気になった点を箇条書きでまとめた記事もあるので、
よろしければこちらも参考に。

【パワポケR】基本仕様やプレイして気になった点をまとめてみた【購入の参考に!】

【追加DLC】無料アップデートで俺のペナントが遊べるように!

2022年3月15日に配信されたVer1.3.0を適用すると、
メニュー画面に『俺のペナント』モードが追加。
パワプロユーザーは聞き慣れないモードだと思うが、
パワポケユーザーにはお馴染みにのモードである。

自分がサクセスで作成した選手を使って、好きな球団に属させ、
1年間自分のみをプレイしてリーグ優勝と日本一を目指す。
(新規作成選手、パワプロ2021の輸入選手、俺ペナ2週目選手はプレイできない)

俺ペナはあくまでオマケ。ガッツリ遊べるボリュームはない

『俺ペナ』は本家のペナントモードとマイライフを足したあと、
かなり肉を削ぎ落としてシンプルにしたモードとなっていて、
1軍2軍のやりとりやプレイヤーの将来設計などの要素はない。
試合をひたすらにこなし、もらえる経験点で一度作ったサクセス選手をさらに強化して楽しむモード。

内蔵されているイベント数もかなり少ないので、
作った選手で気持ちよく化け物じみた成績を出して、
「俺つえー」して遊ぶオマケモードという認識でいた方が良い。

▲実在選手が権利の問題で使用できないので、イベントでは本編の一部キャラが参戦。水木が後輩となる貴重なシーン

俺ペナのプレイ時間は?どこまで強くなるの?

難易度はデフォルトのノーマル(ランク変動あり)で、
高速試合は一切使用せずに日本一までプレイしたら8時間かかった。
正直途中で飽きは感じたが、ボコスカ打ってキャラを強くする楽しさはあるので、
なんとも言えない中毒感はありました。

また、俺ペナで強くした選手は、
元のキャラクターを上書きする形で保存される。

元のステータスが、
【3AAAFED バント○、逆境、調子安定】
だったキャラが下記の画像くらい強くなった。
シーズン終了後、野手成績の各部門で首位をとっていると金特殊能力がつく。
パワーヒッターやアベレージヒッターなどが無くても上位の金特がつくので、かなり太っ腹な調整。
サクセス選手を強化したい人は必須のモードか。

▲シーズン途中で経験点を使ってパワーヒッターを習得したけど無駄だったのかもしれない(泣

シーズン終了後の成績。
打率、本塁打、打点、盗塁数がバケモノに。

音楽

懐かしさを残しつつ、現代風にアレンジした音楽が心地よい

オリジナルの雰囲気をそのまま感じさせる丁寧なアレンジがGOOD!
GBA版のパワポケ1&2のアレンジという事で、
パワポケ1や2のメニューセレクトBGMが無いのが少し残念ではある。

その他

コストパフォーマンスについて

コスパは正直悪め。
パワプロよりは安めに設定されているが、

・ボリューム不足
・リメイクのリメイクなのに追加要素が薄い
・モードが充実したパワプロが同じハードで出ている

というところを見ると、
税込5,995円は少し強気かなと思った。

早期初回特典にレアゲーの『パワポケダッシュ』がついてくる

早期初回特典にはGBAの異色作?である『パワポケダッシュ』がついてくる。
スイッチ用にただ移植したわけではなく、

・クイックセーブ(中断)
・クイックロード
・画面サイズ変更

などが用意されており、
かなり快適に遊べるようになっている。

特にクイックセーブ&ロードを使いこなせば、
特定のイベントを発生させたり、
試合を確実に勝てるようにやり直したりできる。

『パワポケダッシュ』は今となってはレアなゲームだし、
パワポケファンでも遊んだ事がない作品だったりするので、
この特典はかなり大きいものかも!

おわりに

海外を展開を見据えた取り組みがデフォになっているゲーム業界だが、
日本でしか展開できず、
日本でしか売れない、
しかも日本のコアなユーザーしか反応しないシリーズの
『パワプロクンポケット』が令和にまさかの復活。

魅力あるキャラデザや面白いシナリオは、
令和の今でも十分通用する作品だと改めて思った。

しかし復活作としては、高めの販売価格のわりに、
クオリティやボリュームが現代の水準に届いているとは言いづらい部分や、
ところどころ手抜き部分に感じる部分があったりと、
ゲームをプレイしていて気になる部分が多くあった。

また、パワポケのサクセスは面白いとは言うものの
今更初期テイストのポケ1やポケ2ではインパクト不足な部分もあって、
既存ユーザー・新規ユーザー共に、パワポケをうまくアピール出来ていないんじゃ無いかとも思う。
(しかもリメイクのリメイクだし・・・)

ファミ通のインタビューでは次回作以降の展開についても可能性はあるとのことなので、
今後のパワポケを見守っていきたいところだ。
(コナミの想定本数を超えていればだが・・・)

最後に、作中で一番癒されるカットシーンを置いておきます。
みんなもパワポケR買おう!

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