【ネタバレなし/ガチレビュー】都市伝説解体センター

この世の謎は”解体”しちゃおうね


【基本情報】
商品名:都市伝説解体センター
販売元:集英社ゲームズ
開発元:墓場文庫
ジャンル:ミステリーアドベンチャー
プレイ人数:1人
ローカル/インターネット通信:なし
販売形態:ダウンロード,パッケージ
公式サイト:https://umdc.shueisha-games.com

【対応機種:発売日】
スイッチ:2025/2/13
PS5:2025/2/13
Steam:2025/2/13

【ダウンロード版の容量】
スイッチ:882MB
PS5:未確認
Steam:2GB

【税込販売価格(税率は記事作成日時点)】
パッケージ版:3,740円
ダウンロード版:1,980円

【追加DLCの情報(記事更新日時点)】
特になし

【レビュー環境】
レビュー機種:スイッチ
プレイしたVer:1.1.0(2025/3/30時点)
クリアプレイ難易度:難易度選択なし
クリア時間:15時間

【記事作成】
2025/3/30

【記事更新】

本ゲームの採点の仕方について

①基本的には100点満点でクリアレビューしていきます
(3,500円以下は低価格ゲームとし10点満点で評価)
②S〜Gは一定の点数で区切ったオススメランクです
③クリア時にプレイしていたアップデートVerを元にレビューしています
④採点は相対評価。レビュー点数は変動することがあります
⑤ゲームのネタバレとなる内容は避けております
他のゲームレビューを確認する(点数ごとにまとめた一覧ページへ移動)

7

【俺の評価(低価格ゲーム)】
7/10点-Cランク(平凡ゲー+)
【外部サイトの評価まとめ】
Meta score(海外サイト):75/100点
User Score(海外サイト):5.8/10点
Steam(日本語/最近):非常に好評


【俺の総評】
都市伝説をネタにしたミステリーアドベンチャー。各章に異なる都市伝説が用意されていて、都市伝説がどのように事件に絡んでくるのかワクワクした。シナリオの完成度は高く、事件内容や物語全体の謎に対する結末は概ね満足ではあるが、もう少し血みどろで刺激強めの内容が個人的には欲しかった。ゲームシステムは単調かつ難易度が低いので作業感を感じやすいが、何より低価格で刺激を得られるコスパの高さが魅力的。オススメしやすいインディーゲームだ。


【Good Point】
・怪異の影響!?不思議な事件が面白い。シナリオの全容が良く出来ている
・カジュアルなゲームデザインで誰でも手軽に遊べる
・低価格かつ刺激も感じる作品なのでコスパ高め


【Bad Point】
・捜査周りは基本的に単調作業なのでダレやすい
・全体的な難易度は低めで謎解きのやりがいは薄い
・個人的にはホラー要素とドロドロな事件要素がもう少し欲しい

シナリオ

【あらすじ】不思議な影を見る能力に悩む主人公。都市伝説解体センターへ赴く

不思議な影が見えてしまうことに悩む主人公『福来あざみ』。都市伝説のトラブルを専門に扱う怪しめな組織『都市伝説解体センター』の存在を知り、不思議な影を見てしまう症状について相談に行く。そこで待っていたのはセンター長の『廻屋歩』。センター長とのやり取りで、あざみの能力は人間の行動や思いを影として見る事が出来る”念視の能力”である事がわかる。

念視の能力をセンター長に買われ、ほぼ騙される形になるが都市伝説解体センターの一員となったあざみ。ここから多くの都市伝説に翻弄されることになる。

都市伝説のチョイスが面白い!先が気になる都市伝説トラブル

▲座ると数時間後に死んでしまうと言われる都市伝説『呪いの椅子』

都市伝説をネタにした作品は色々あるが、本作では有名だけどあまり目にしない物が中心に集まっていて、次はどのネタが来るのだろうとワクワクした。ネットをきっかけに広まった”例の箱”の都市伝説が来た時はニヤリとした。都市伝説トラブルの落とし所もまとまっていて、どのエピソードも楽しくプレイする事ができた。ただ、個人的にはもう少し血みどろな内容やホラー展開を”都市伝説”というワードから期待していたので、期待外れな部分は少しあった。

本作はいくつかの都市伝説エピソードを軸に構成されているが、物語全体を通して用意されている共通の謎や陰謀が渦巻いている。次回エピソードに繋がる引きが、含みを持たせた発言で続きが気になるように作られているので、次のエピソードに進むのが楽しみでモチベーションが維持しやすかった。全体のオチは綺麗にまとまりつつ意外性を演出しており最後まで楽しくプレイする事ができた。変なモヤモヤポイントや考察ポイントを残さず終わらせている部分も、ゲームを気持ちよくクリアできた理由。

キャラクター

癖のある都市伝説解体センターの3人

都市伝説解体センターのメンバーはわずか3人。
センター長の廻屋歩、車運転担当のジャスミン、本作の主人公で調査担当を任された福来あざみ。メインキャラクターが少ない分スッキリしていて、放置キャラクターは無くどのキャラクターも好きになれた。メインキャラクターの3人は、シナリオの軸となる謎が設定されているので、それが露になる瞬間が楽しみなポイント。

ゲーム性

幽霊?人間?会話調査で怪異の正体を見向く推理アドベンチャー

▲斧を携えた殺人鬼と遭遇!?正体は霊的なものなのか人間なのか・・・

『都市伝説解体センター』に警察には相談しにくいような超常現象が絡んだと思われる事件の調査依頼が届く。基本的には各章に登場する人物と会話をしながら情報を更新して事件の詳細を解き明かしていく。ゲームの流れやシステムはシンプルなので誰でもプレイしやすい。また、低価格でゲームボリュームがほどよく、ちょっとした隙間時間で手軽に楽しめる作品。ただ、推理や捜査のゲームシステムは単調なので、淡々としたゲーム進行が続いていく。

レトロ風なドットイラストが独特な雰囲気を演出

▲ドット絵で描かれる会話シーンは多い。キャラクターが大きく描かれるのがGOOD

本作のビジュアルはドットで描かれており、キャラクターや会話シーンのドットクオリティは高い。立ち絵会話以外に専用イラストの会話シーンが多く用意されているので、画面に退屈さは感じず見栄えは良かったと思う。

探索パートは荒めのドットでデザインされている。荒めのドットが独特な雰囲気を醸し出していて、このゲームの特徴とも言えるビジュアルになっているが、その反面、ホラー感や緊張感は控えめに感じてしまう。

SNSや現場で情報収集。ゲーム性はシンプルなアドベンチャー

情報は現場だけじゃない!SNSでも情報収集。今風なリアルタイム調査

▲SNSには事件についての投稿が多い。誹謗中傷も多いが、そこから得られる情報も・・・?

仕事の依頼を受けたあと、主人公達は現場に向かいながらSNSで情報収集をするゲームパートがある。SNSに投稿された事件の詳細や世間の声を一つ一つ確認して情報をまとめ、新たな検索キーワードを探して情報を集めていく捜査スタイル。プレイヤーが0からSNS投稿を分析するわけでは無く、決められた投稿を上から順にひたすら眺めていくだけなので自由度が無く単純作業になりやすくダレやすい。投稿内容から次につながるキーワードを抽出して再検索するシステム要素もあるが、選択肢が少なく迷うこともないので謎解き要素としては弱い

捜査パートはカジュアル仕様で迷うことはない

▲メガネを装着すると、あざみの念視の力が強まり不思議な影を見る事ができる

事件現場に着くと捜査パートに移行する。捜査範囲は狭く、調べられる場所に捜査可能アイコンが表示されているので基本的には迷うことは無い。捜査パートにゲーム性はほぼ無いと言えるが、自分で操作できる要素があるだけでゲームへの没入度はあがる。また、主人公の能力で現場に残る不思議な影の痕跡を追いながら捜査する事ができるので、一味違った不気味な現場を操作できる楽しさが本ゲームの特徴でもある。

集めた情報から怪異を特定!情報を元に適切なワードを選択して答えを導け

捜査で集めた情報を元に、登場人物のプロファイルや事件の詳細を明らかにしていく。
用意された選択肢を答えて謎解明に迫ったり、穴抜けの文章を埋めて正しい答えを導いたりと、事件解明に向けて簡単なゲームシステムが用意されている。基本的には事件の証言・証拠をなぞる作業なので難易度は低め。

ある程度事件の全容が見えてくると”怪異”の特定作業に移行する。センター長である廻屋のサポートの元、選択肢から選んで怪異の正体に近づいていく。最終的にはセンター長が怪異の正体を特定する流れになるが、この辺りはプレイヤーが怪異リストから選んで特定する形式の方が気持ちよかったかもしれない。

クリア後に余韻に浸れる要素が一切ないのが寂しい

集めたTIPSや綺麗なドットイラストをクリア後に鑑賞したかったが、ギャラリーのような特典はなく、振り返りづらいのは残念。各章を再プレイする場合は、各章のスタートからしか選べず、かつセーブが一つしかないのでクリアデータの上書き処理になってしまうのは痛い。

音楽

都市伝説解体センターのテーマ曲がイカス

テーマ曲にリッチなボーカル曲が用意されていて、各章の終わり際に流れるのがクール。本作の印象を強める曲になっていたかと思う。怪異捜査の時の不気味で不思議なBGMもマッチしていた。

その他

コストパフォーマンス/価格適正度について

DL版は2,000円以下で購入でき、それなりにプレイできるうえ、刺激もあるゲームだったので、コスパは良かったと感じる。

おわりに

発売前から独特な雰囲気が魅力で話題になっていた本作。
発売後も話題性が高く、現状の集英社ゲームズの中では一番のヒット作になっているかも。

都市伝説を扱うだけですごくワクワクするので、何かしらの形で続編なり新作なりを作って欲しい。

あの”鮫島事件”の真相を知りたい人は『都市伝説解体センター』をプレイしてみてください。

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