RPGの名作!ドラクエ3がHD2Dで蘇る!
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【基本情報】
商品名:ドラゴンクエスト3(HD2Dリメイク)
販売元:スクウェア・エニックス
開発元:アートディンク+スクエニ浅野チーム
ジャンル:コマンドRPG
プレイ人数:1人
ローカル/インターネット通信:なし
【公式サイト】
・【公式】ドラゴンクエスト3HD2D
【対応機種:発売日】
スイッチ:2024年11月14日
PS5:2024年11月14日
XBOXS|X:2024年11月14日
Steam:2024年11月15日
【オリジナル版の発売日】
ファミコン:1988年2月10日
【販売形態】
ダウンロード,パッケージ
【DL版の容量】
スイッチ:7GB
Steam:20GB
PS5:未確認
XBOXS|X:15.69GB
【税込販売価格(税率は記事作成日時点)】
パッケージ版:7,678円
ダウンロード版:7,678円
【追加DLCの情報(記事更新日時点)】
なし
【レビュー環境】
レビュー機種:スイッチ
プレイしたVer:1.01(2024年12月10日時点)
クリアプレイ難易度:いばらの道だぜ(ハード)
クリア時間:40時間
【記事作成】
2024年12月29日
【記事更新】
①基本的には100点満点でクリアレビューしていきます
(3,500円以下の低価格ゲームは10点満点)
②価格適正度は5段階。ゲーム内容ではなく販売価格が適正かどうかの評価になります
③S〜Gは一定の点数で区切ったオススメランクです
④クリア時にプレイしていたアップデートVerを元にレビューしています
⑤採点は相対評価。レビュー点数は変動することがあります
⑥ゲームのネタバレとなる内容は避けております
・他のゲームレビューを確認する(点数ごとにまとめた一覧ページへ飛びます)
俺のレビューランク 平凡ゲー+ |
俺のレビュー点数 100点満点評価 |
価格適正度 5段階評価 【優/良/普/微/悪】 |
---|---|---|
73 | 普 |
Meta score 海外メディアの 平均点 |
User Score 海外ユーザーの 平均点 |
Meta score リンク飛び先 |
---|---|---|
84 | 7.2 | ドラクエ3HD2D_Meta scoreリンク |
簡易評価まとめ
GOOD&BADポイント簡易まとめ
- 誰でもシンプルに楽しめるクラシックなコマンドRPG
- 新規ボスが増えており、育成と冒険がより楽しくなる
- ロトシリーズの世界を補完したテキストや演出の追加(多くはない)
- HD2Dグラフィックで昔の印象を残しつつ最新グラフィックで楽しめる
- 新要素がゲームを壊している。面倒で不快な新要素
- 雑な難易度選択やバランス調整
- 裏ダンの解放に面倒臭い収集要素が絡む
総評
全体的に問題なく楽しめるデザインになってはいるが、新要素が軒並みゲームのバランスやゲーム体験を損なっており、オリジナル版の上位互換とは言いづらくなっている部分は残念に思うところ。雑な難易度調整やクリア後ダンジョンに関する面倒臭さなど、「そこには制作の意識がいかないのか」と疑問に思うところもあり。シナリオ面は拡張されており、ドラクエ3の世界やロトシリーズを更に楽しむ事ができるだろう。ドラクエ3HD2Dの後に発売するドラクエ1&2HD2Dリメイクも楽しみになる。
シナリオ
【あらすじ】父オルテガの意思を引き継ぎ、魔王討伐に旅立つ勇者
世界を闇に落とす魔王『バラモス』討伐のために旅だった勇者『オルテガ』。しかし魔王討伐は叶わず旅の道中で消息をたってしまう・・・そして月日が経ち、16歳になった主人公(息子)はオルテガの意思を引き継ぎ、バラモスを討伐するためにアリアハンを旅立つ。
王道で分かりやすい展開を描きつつ、ロトシリーズに繋がる壮大な物語は圧巻
本作のシナリオ自体はシンプルで取っ付きやすく、分かりやすい展開にストレスを感じることが無いので、誰でも楽しむことができるだろう。ドラクエは必要以上に多くを語らないスタイルだが、公式から公表されているロトシリーズ(1,2,11)のことも意識してドラクエ3の世界を考えてみると、物語のスケールが一気に広がりより深く楽しむことができる。本作以外のシナリオも評価対象としてしまうのは少しずるいが、長寿シリーズの特権でもある。物語後半の世界や”そして伝説へ”の流れは素晴らしく、リアルタイムでドラクエ3(ファミコン版)を遊んでいた人の感動は想像に難く無い。
ドラクエ3HD2Dで追加・補完されたシナリオ要素
シナリオの追加要素
公式が推していた『オルテガの旅路』は、推しているだけあって内容は充実していたように思う。オルテガが旅立ってからの顛末はもちろん。母親の心情についても深掘りされており、”勇者の家族”としての演出が強化されている。とくに母親周りは追加されたボイスが良い仕事をしており、グッとくるシーンも!また、他設定やNPCの会話にも細かい追加があるので、ドラクエ3のシナリオを丁寧にブラッシュアップしていると思う。
ロトシリーズに関するシナリオの追加要素
ドラクエ3はロトシリーズ(※)として他の作品とも繋がりがあるので、各作品との繋がりが濃くなるようなシナリオ補完を期待したいところだ。シリーズの時系列的としては『11→3』になるので、11を匂わせる要素が多く含まれているかなと期待していたが、個人的には期待していたほどでは無かった。『11→3』にあたる時間の流れは明確になっていないところもあるので、長い時間が経っているのであれば仕方ないのかなとも思う。ロトの伝承についても謎が残る。
公式でも公開されている情報なので本レビューでも触れるが、メインシナリオクリア後に後日談が少し追加されており、『ドラクエ1&2』に繋がる展開が強化されている。30秒くらいで読み切れる会話シーンなのでボリュームは少ないが、シリーズファンにとってはゾクゾクする部分になるだろう。この部分は綺麗に繋がっていると思うので、『ドラクエ1&2』がより楽しみになった。
※ロトシリーズ-2024年12月時点でドラクエ1,2,3,11が該当
キャラクター
オルテガの意志を継ぐ16歳の勇者と仲間たち
ドラクエ3は仲間たちをキャラメイクして好きなパーティを自由に組めるのが特徴。リメイクの本作では、仲間の見た目を職業ごとに用意されている4種類から選べ、さらに髪の色も変更することができる。キャラメイクのおかげで仲間たちへの愛着度がグッと上がるので、この要素は非常に嬉しい。ゲームを進めることで見た目が増えたりしたらもっと良かったな。
最近のドラクエで推されていた仲間会話システムが未実装なのは残念。性別ごとに会話内容が凝ってたらもっと話題になってただろう。むっつりスケベやセクシーギャルと会話したかった・・・
ゲーム性
ドラクエ3がHD2D技術で蘇る!新規ボスも多数登場!
『オクトパストラベラー』などでお馴染みの”HD-2D表現”技術をドラクエに活用。昔ながらのドットで親しみやすさを提供しつつ、美麗な表現で新しさを感じさせるクラシックモダンスタイル。当時の印象のままプレイでき、それでいて古臭さを感じないデザインは往年のファンにとっては馴染みやすい作りになっていると思う。ドラクエ11のような3Dやオープンワールドのドラクエ3がプレイしたかったという声もあるが、個人的にはHD2Dのスタイルで問題ないと思った。完全新作ならともかく既存作品(しかもファミコン)ならコンパクトに遊びたいし、マップの新鮮さも無いのでHD2Dでサクッと作って欲しい。
オリジナル版では少なめだったボスだが、リメイクのドラクエ3HD2Dでは新たなボスが多数追加された。船を入手した後の世界や重要な場所でボスと戦える機会が増えたので、プレイヤー側のキャラクター育成や冒険のやりがいがUPする追加要素は非常にGOOD!!
フィールドでのHD2D
HD2Dデザインに合わせて、フィールドや街の大きさが調整されており広大さを感じる作りになっている。フィールド上ではドラクエでもお馴染みになった”キラキラ(道具や武器)”が落ちているので、キラキラを意識させることで広いマップ移動を苦にさせにくい調整になっている。他にも”秘密の場所”というマップには載らない特別な場所が隠れているので、マップ徘徊は思っている以上に大事になる。
徒歩・船・飛行の移動回りは全体的に遅めなので移動のストレスは高め。特に使用頻度の高い船は、旋回やMAP開閉時に速度が0に戻ってしまうため、初速の遅さがかなりストレス。リアリティある挙動は開発のこだわり部分ではあると思うが、オプションでのONOFFが欲しかった。
ルーラでの移動は快適性がアップしており、ダンジョン内での利用は天井の有無関わらず可能で、街だけで無くダンジョンに対するルーラ指定もできるようになった。昔ながらの当たり前を見直す事で、ゲームが遊びやすくなっていく変更はGOOD!
戦闘シーンでのHD2D
コマンド待機中は上に敵、下に味方の背中が映し出されている構図。攻撃時はクラシックな主観視点に切り替わり攻撃エフェクトが流れる(味方の攻撃モーションは見えない主観視点)。ドラクエお馴染みの戦闘演出はテンポが良く、戦闘回数が多いドラクエを快適に遊べるだろう。ただ、モンスターが小さめだったり、PS2やDSで採用されていた”攻撃時に画面(カメラ)も一緒に動いて派手さを演出する”要素が廃止されてしまったので、攻撃エフェクトのインパクトは過去作に劣るような気もする。なんならDS版のドットの方が細かく動いていたまである。
シンプルで馴染み深いコマンドバトル!強くなるのが楽しい転職システム
複雑なシステムが無く、取っ付きやすいコマンドバトルはストレス無く遊びやすい。ムービーやイベントの拘束による操作不能時間がほぼ無いので、クラシックゲームのテンポの良さを改めて実感した。戦闘の演出速度を高速調整できるので、戦闘面でのテンポも問題なし。(もう少し細かい速度調整ができると嬉しかったが)ちなみに、ボス敵との戦闘に負けると即教会ではなくリトライを選ぶ事ができる。初見殺しにも対応できるので遊びやすくなっている。
リメイクするにあたって『特技』の要素が追加され、戦士や盗賊などの物理職のスキル選択肢が大幅に増加。『呪文』の種類も増えたので、レベルUPの楽しみが増えた。また、習得レベルの調整もされているので、「後半でベホイミ覚えてどうすんねん・・・」といった現象への対策もできている。
ドラクエ3の特徴である転職システム。転職を繰り返すたびに元ステータスの半分の数値と習得スキルを引き継いでレベル1に戻る仕様。20レベルまではサクサクレベリングできるが、30レベル以降は結構な苦行。しかもメタル狩りに適した技は一部職業の40レベル台で取得ということもあり、クリア後ダンジョンまでを想定すると育成周りは正直しんどい。ある程度レベルを上げた職業への再就職は経験値補正が乗るなど、育成周りの調整も欲しかったところ。また、主人公である『勇者』は転職することができず、転職によるステータスUPができないので、中盤〜終盤にかけて他の仲間より劣りがちになってしまうのが悲しい。
ドラクエらしさを尊重しすぎた影響か、令和にそぐわないUI・UX
昔ながらのデザインで馴染みやすい部分はあるが、使いづらいUIや見づらいステータス。便利な機能が無く、全体的に使いづらいシステムなど不満点は多い。遊べないわけでは無いので求めすぎな部分はあると思うが、今時代のデザインレベルに到達していないのは間違いない。下記に問題となる点をいくつかピックアップしてみる。
使いづらいUI・見づらいステータス画面
- 『つよさ』をメニューTOPから確認できず、2階層深いところにある
- 戦闘画面でのバフデバフ状況がわかりづらい(結構致命的な部分)
- 職業に適した装備品の把握が難しい
- 技が増えていくと、技選択が煩雑になる
使いづらい機能・足りない機能
- フィールドで連続活用したい特技や呪文のショートカット機能が無い(『しのびあし』など)
- 会話のログ機能が無い
- 全体の作戦をワンボタンで変更できるショートカット機能が無い(作戦コマンドの選択が面倒)
- AI戦闘時の使用スキルONOFF機能がない
- 道具の一括選択、一括使用ができない
- 船や飛行移動の動きが遅い
無いほうがよかった新要素
- 新職業『まもの使い』(下級職)
- 魔物を仲間にして戦わせる『バトルロード』
ドラクエ3HD2Dの新要素として、この2つは特に大きな追加要素になるが・・・この新要素を実装しない方が絶対良い作品になったと思う。序盤から既に害悪要素っぽいなと思ったが、クリア後にも改めて害悪要素だなと確信した。
まもの使いの凶悪スキル
ドラクエ3HD2Dで追加された新職業。下級職なのでいつでも職につくことができる。新職業としての忖度を受けているのか、習得できる新規追加のスキル性能がぶっ壊れており、このゲームを終わらせるくらいの性能がある。主な壊れ技は『まものよび』『ビーストモード』の二つ。
攻撃スキルの『まものよび』は固定ダメージでステータスに依存せず、誰でも容易に使用することができる。モンスターが代わりに攻撃するという特性上、バイキルトなどのバフは乗らないが、勇者の”バイキルト+弱点属性攻撃”で200近くのダメージに対し、ノーバフの『まものよび』で300〜400ダメージを叩き出した時は眩暈がした。
そしてゲームの終焉をさらに加速させる強化スキルの『ビーストモード』。こちらは目に見えて強さがわかりやすく、”自身を数ターンピオリム状態にし、かつ2回行動を保証する”という効果。ビーストモード中の『まものよび』を使うことで、1ターンで600ダメージを叩くことができ、どんな体力お化けのボスでも簡単に塵にすることができる。
他の攻撃スキルと強化スキルの存在が霞んでしまうほどの強さなので、スキル選択の自由度はかなり低いと感じる。しかも、この2つのスキルはレベル習得では無く、本作の追加要素である”まものを仲間にする”行動に影響を受けており、”まものを一定数仲間にした状態で『まもの使い』に転職”するだけで習得できるので、低レベルで習得出来てしまうハードルの低さもぶっ壊れ問題に拍車をかけている。
裏ダンジョンまでを考えると、がっつり育成をする事で『まものよび』のパフォーマンスを超える攻撃スキルは存在するが、習得難度・コスパ・汎用性の面を考えると、『まものよび』を超えるスキルは無いだろう。
だるさしかないモンスターバトルロード
『まもの使い』に関連する新要素。
各地にシンボルモンスターが隠れており勧誘して仲間にする事で、専用の闘技場である『モンスターバトルロード』で3体パーティを組んで戦わせる事ができる。ちなみに『すごろく場』は諸事情で廃止となっており、『モンスターバトルロード』が代わりのコンテンツとして存在する。
『モンスターバトルロード』が単純につまらないという問題もあるが、そもそものモンスター集めが面倒でストレスを感じる要素になってしまっている。モンスターを仲間にするには、隠れている場所を見つけ、朝昼夜の時間を意識し、モンスターによっては”しのびあし状態やレムオル状態”などを維持する必要があるので、手間と労力を必要としてくる。特に序盤はモンスターを仲間にするための対応が柔軟にできないので、かなり面倒臭い要素になってしまっている。しかし『まもの使い』であればモンスターを仲間にする際のギミックを全部無視することができるので、ここでも『まもの使い』の優遇が伺える。モンスターを仲間にした数に応じて『まもの使い』が強化されるので、完全に無視できない強いられ要素と化している。モンスターを集める手間や義務感を考えると、ゲーム体験を損なう厳しい新要素になってしまった。
ゲームバランス全般について
戦闘バランス
序盤の戦闘は脅威までは感じないが、ほどよく楽しめて油断はできないバランス調整かなと思う。船を入手した中盤からは2段階くらい敵の強さが上がり、歯応えのある戦闘展開が増えた。世界の広がりと同時に敵の強さの広がりも感じる調整はすごく楽しかったしワクワクした。ただ、ここまで触れてきた『まもの使い』のスキルをメインに運用すると、どのボスにも困ることなく全対応できてしまうので、中盤〜終盤まで立ち回りは変わらず単調になりやすい。味方側の火力成長が著しく、中盤よりは終盤の方が簡単だった印象。
また、ドラクエ3HD2Dは”中ボス〜ラスボス〜裏ボス”の状態異常に対する耐性が低く、睡眠魔法のラリホーがそこそこの割合で効く。しかも目を覚ましたターンは攻撃に転じる事ができないので、連続でラリホーが決まると睡眠ハメとなり一切動く事ができない。ギリギリの状態で戦っている時は状態異常で打開する選択肢が取れるので、立ち回りの広がりにロマンを感じるが、あまりにも有効手段として活用できてしまうので、状態異常の仕様は見直しが必要かもしれない。
選べる3つの難易度調整
プレイヤーの多様化にあわせて、オプションで難易度をイージー、ノーマル、ハードの3種類から選ぶことができる。前作のドラクエ11の難易度が温い感じた俺はスタートから『いばらの道だぜ』(ハードモード)を選択。『いばらの道だぜ』の効果は以下。
<いばらの道だぜの影響(ハードモード)>
- 敵の体力、攻撃力が上がる
- 弱点属性のダメージが下がる
- 取得経験値とゴールドが下がる
敵の攻撃力増加についてはあまり影響を感じなかったが、敵の体力増加は強く感じた。弱点攻撃にも耐性がついてしまうので、『いばらの道だぜ』だとジリ貧になりやすい持久戦を強いられるが・・・『まもの使い』のぶっ壊れスキルが『いばらの道だぜ』をも簡単にしてしまう歪として存在している。とはいえ、タフな相手にこちらの高火力をひたすらぶつける戦闘は楽しくもあった。バランス的にはノーマル難易度で『まもの使い』を縛ったプレイが一番楽しそうな気がする。
イージーモードにあたる『楽ちんプレイ』は、キャラクターのHPが1から減らず、死ぬことが無くなるという、難易度調整を諦めたかのような調整。どんなユーザーでも自分の力を感じながら気持ちよくプレイできる調整が本来であれば望ましいが、この形はまさかであった。
「ゲームに自信のある奴は『楽ちんプレイ』を選ばなきゃいいだけじゃん」
と思われがちだが、個人的にはこのような難易度の存在自体がゲームをつまらなくさせる害悪要素と思っている。他作品にも言える事ではあるが、ゲームプレイの逃げや他難易度でのプレイを損に感じさせてしまうような存在として低難易度が存在するのは好ましく無い。ドラクエ3HD2Dでいうと、鬼のようなザラキ運ゲーに対する逃げ、レベル上げの逃げ(『いばらの道だぜ』は取得経験値が減少する)が主に該当すると思う。ザラキに関しては、ここまで頑張ってプレイしていたのに理不尽なザラキで萎えてしまい、イージー難易度への変更からそのままモチベが回復せずだらっとクリア。レベリングについては、ハードモードの取得経験値減少という、ただただ損する縛り仕様に萎えて、難易度変更からモチベが回復せずだるっとクリア。ハードモードは歯応えのあるバランスとしての存在を期待したいが、別に縛りプレイをしたいわけでは無いので、そこの履き違いをしないで欲しいところ。
戦闘面以外の調整
戦闘面以外でも多様性に合わせた難易度調整をする事が可能。次の行き先や次やるべきことのナビを画面上に表示させる事ができるので、RPGが苦手な人でも遊びやすくなっている。ドラクエ3は船を入手したタイミングで投げ出されるので、ダレて辞めてしまう人を量産してしまう可能性があるのであれば、このようなナビシステムは効果的かもしれない。もちろんオプションでONOFFは可能だ。
ダンジョン探索回りも遊びやすく改良されている。ドラクエ11と同じようにレベルアップ時はHPMPが全回復し、ダンジョンのMAPは最初から全公開されている。難易度をゆるくしすぎる事でダンジョン攻略のテンポは上がるが、ハラハラ感やドキドキ感が無いので、この辺りの調整は今後に期待したい。
収集要素のせいで、ボス戦の解放が大変なエンドコンテンツ
クリア後に行く事ができる裏ダンジョンは、スーパーファミコン版とゲームボーイ版の追加ボスと戦える。ドラクエ3HD2D用に追加された追加裏ボスは存在しないので、その点を期待していた人は要注意。
裏ダンジョンのボスと戦う準備がかなり大変。開閉ボックスを使用して念の為ネタバレ防止としておきます。
ラスボスクリア後には裏ダンジョンが開放される。最初の裏ダンジョンはスーパーファミコン版でついかされた『しんりゅう』。裏ダンジョンをクリアすると、さらに追加の裏ダンジョンへ挑戦する事ができる。ボスはゲームボーイ版で追加された『グランドラゴーン』。しかし、『グランドラゴーン』まで行く条件として”ちいさなメダルやモンスター集め”を強要されるのでかなり大変。ちいさなメダルについては攻略サイトを確認しながらでないと厳しいくらい苦痛なので、このあたりはもう少し配慮が欲しかった。攻略サイトを見ないのであれば、序盤から盗賊とまもの使いの加入を強いられる。また、試練と称して装備品を縛られたりザラキ連発のモンスターが現れたりと、プレイしていて苦痛なバランスになっている。
音楽
心に沁みるドラクエBGM
ドラクエシリーズが好きということもあり、音楽については補正が入ってしまう部分もあると思うが、やっぱりドラクエBGMは心地よいなと思った。ドラクエのBGMは外伝作などでも擦られ続けているので良く聴くが、本編で聴けるのはやはり格別!できれば、FC音源VerやSFC音源VerなどのBGM変更機能も欲しかったところ。リメイク・リマスター作品では実装されているケースも多いはずなのに・・・
その他
コストパフォーマンス/価格適正度について
個人的にはドラクエ価格として問題無いとは思っているが、ゲーム内容的に高いと感じる人もいるだろう。(元はファミコンソフトという面もあるし)
1,2,3丸々入ったロトシリーズパッケージとして8,000円くらいだったらめちゃよかったな。
おわりに
ドラクエファンが待望していたドラクエ3のリメイクがついに発売!
途中で制作会社が変更された影響なのか、作品発表から発売までに4年ほどの時間がかかってしまい、その間追加情報の供給もなく・・・せっかくのメジャータイトルのリメイクなのにファンの熱を冷ましてしまった点など、発売前から少し不穏だったドラクエ3。発売後は順調に売れてはいるが、リメイクの方向性でファンの中でも議論が止まない本作。個人的にはファミコンのリメイク品だし、ドラクエ3の規模感を考えるとHD2D路線で問題なかったと思っている。
ゲームとしてはドラクエ3を新しい表現と拡張されたシナリオを楽しむ事ができるので、シリーズファンにはオススメしたいが、ドラクエ新規層にはベターにドラクエ11の方をオススメしたい。