【ネタバレなしガチレビュー/評価】7 days to end with you

言葉がわからなくても歩み寄ればコミュニケーションはできるはず


【基本情報】
商品名:7 days to end with you
販売元:PLAYISM
開発元:Lizardry(個人開発)
ジャンル:テキストアドベンチャー、言語読解パズル
プレイ人数:1人
ローカル/インターネット通信:なし

【公式サイト】
7 days to end with you_公式サイト

【対応機種:発売日】
ios:2022年1月24日
Android:2022年1月24日
Steam(Win):2022年2月7日
スイッチ:2023年1月26日

【販売形態】
ダウンロード

【DL版の容量】
スイッチ:89MB
Steam:200MB
ios:98MB
Android:未確認

【税込販売価格(税率は記事作成日時点)】
Steam:790円
ios:600円
Android:4.49$
スイッチ:1,180円

【追加DLCの情報(記事更新日時点)】
なし

【レビュー環境】
レビュー機種:スイッチ
プレイしたVer:1.0.3(2023年7月20日時点)
クリアプレイ難易度:選択なし
クリア時間:10時間(各種エンディング回収)

【記事作成】
2023年7月20日

【記事更新】

本ゲームの採点の仕方について

①基本的には100点満点でクリアレビューしていきます
(3,500円以下の低価格ゲームは10点満点)
②価格適正度は5段階。ゲーム内容ではなく販売価格が適正かどうかの評価になります
③S〜Gは一定の点数で区切ったオススメランクです
④クリア時にプレイしていたアップデートVerを元にレビューしています
⑤採点は相対評価。レビュー点数は変動することがあります
⑥ゲームのネタバレとなる内容は避けております
他のゲームレビューを確認する(点数ごとにまとめた一覧ページへ飛びます)

俺のレビューランク
平凡ゲー+
俺のレビュー点数
10点満点評価
(低価格ゲーム)
価格適正度
5段階評価
【優/良/普/微/悪】
7
Meta score
海外メディアの
平均点
User Score
海外ユーザーの
平均点
Meta score
リンク飛び先
データ無し データ無し 7 days to end with you_Meta scoreリンク

GOOD&BADポイント簡易まとめ

・言葉を解読しながら読み進める独特なゲーム性
・低価格で尖ったゲームが手軽に楽しめる
・記憶喪失な主人公と謎の女性との行く末が気になる

・ゲーム内のイベントが少なく、変わらない絵面にダレてしまう場面もあり
・メタ推理で単語解読ができてしまう部分がある
・エンディングはわりとあっさりめ

シナリオ

【あらすじ】記憶のない主人公。知らない言葉を話す女性

主人公が目が覚めるとそこは見知らぬ部屋に”見知らぬ女性”。
女性に話しかけられるが何を喋っているのか・・・言葉の意味がわからない。どうやら異国の人に助けられたのかもしれない。主人公の記憶は無く、自分がなぜここにいるのかわからないが、助けてくれた女性とコミュニケーションをとりながら自分の記憶を探っていく。

主人公と謎の女性は関係性があるのか?誰なのか?

記憶喪失の詳細や”謎の女性”が主人公を介抱している理由は何なのか?
物語の軸は至ってシンプルだが、女性が必死に伝えてくる言葉を理解しようとプレイヤーは頑張りたくなるので、モチベーションは最後まで保てた。
マルチエンディングを採用しているので、全部のエンディングを見て欲しい。
ただ、エンディングの内容自体はあっさりめだったので、イラストなどでもう少し演出があっても良かったかなと思う。

キャラクター

主人公に優しく接してくれる謎の女性

赤い髪の毛が特徴の”謎の女性”。
話している言葉は分からないが、記憶喪失の主人公を介抱してくれている優しい女性。
主人公のために色んな言葉を教えてくれようとしている。

ゲーム性

知らない言葉を自分で解釈しながら会話の内容を探ろう

”謎の女性”が発するのは全く知らない単語(言葉)。
女性が単語を使うタイミング、主人公が物を調べた時、女性の反応、などをヒントに単語の意味を自分で解釈しながら、女性との会話の内容や記憶喪失(主人公)の謎を解明していく言語読解パズルゲームというかなり独特なジャンルになっている。
(単語の意味をメモする際は、選択肢が用意されているわけではなく自身で文字を入力する)

▲単語帳を開くとここまでのプレイで聞いた単語がズラーッと並ぶ。自分の解釈で意味を記入する。「椅子」と入力すると・・・
▲単語帳に意味を記入すると今後の会話では入力した意味が表示される。解読を間違えれば文章の意味が分からなくなってしまう

本当に自分が異国に行ったかのような手探り感を味わえるので、何も知らない状態から情報を集めていく過程が非常に面白い。ゲーム自体はシナリオの都合上”7日”で一旦終わるが周回プレイが可能。その間に記録した単語の情報は引き継がれるので、何度も同じ場面を周回プレイする形になる。

また、単語を解読しても女性の会話は綺麗な文章になっているわけではない。単語を組み合わせて意味が通る文章にするための読解力が必要になる。

ヒントが少なく解読難易度は高め。会話イベントがもう少し欲しかった

基本的には手当たり次第に物を調べて、言葉の共通点を見つけ出して自力で解読する必要がある。ヒントとして、ゲームを進めていると確定で意味の分かる単語が少しだけ分かるので、それを活用しながら解読を進める必要があるが、それでも単語や文章を理解するのは中々難しく一筋縄ではいかない。それ以外では定期イベントが用意されているので、イベントでのやりとりも解読のヒントとして使えるが、発生するイベント数が少なくて正直物足りない。
単語の解読に行き詰ると、変わり映えのない周回プレイがダラダラ続いてしまう部分があるので、ゲームプレイに変化を与えるようなイベントをもう少し用意して欲しかった。キャラクターやシナリオの掘り下げにも繋がると思うので、キャラのやり取りをもっと見たかったな。
ランダムイベントとか周回プレイと相性が良さそうなのに一切無いのも残念。

解読パターンに気づいたりメタ推理をするとゲーム性が変わってしまう

理想はゲーム内の情報だけで推理したいところだが、単語の解読を進めていくと、メタ的な部分で推理できてしまう点に気づいてしまう。解読に詰んでしまうこともあるので、この視点で解読するのもアリと言えばアリだが、ゲーム性が変わってしまう事を考えると設定の詰めが甘かった部分かも知れない。

ネタバレの無い範囲で簡単なヒントを置いておきます。参考にしたい方はどうぞ。

 
女性の教え方にはムラがある。
「椅子」は「椅子」と物の名前で教えてくれるのに、時計やコップなどは名前で教えてくれず、遠回しの言い方をしてくる。ゲームシステム的に物の名前で答えてくれるだろうとゲーム側を信用してしまうとドツボにハマる。
また、一部の物は想定とは全く違う意味での言葉が返ってくる事もあるので、女性側の言葉を無視するのもアリ。
 
単語帳の並びは、ある程度規則性のある並びになっているので、そこから推測することもできる。
 
「分かった」「大丈夫」などは、日本語だと時と場合で同じ意味の時もあれば別の意味にもなるが、「OK」ならどちらの意味でも使うことができる・・・
など、解読する単語や文章は日本語的な考え方ではない。

微妙にストレスを感じる操作性

プレイハードはスイッチ。コントローラーはプロコンを使用。

このゲームの操作は
・ボタンでテキスト送り
・気になる場所をカーソルで調べる
くらいなので、高度な操作をプレイヤーに求めるゲームではないが、
会話テキストが表示しきる前にボタンで飛ばせる仕様とボタンの感度が良すぎることで、会話テキストが「タタッ」と2重クリックされてしまい、意図せず会話が飛んでしまうことが結構ある。
(ボタンを押して戻す流れで2回クリックが発生する)
会話ログ機能が無く見直しができないので、地味にイラついてしまうポイントだった。
会話テキストが最後まで表示されてから飛ばせる仕様でも良かったかも。コントローラーのボタンは余っているので、早送りは別ボタンに割り振って欲しかったところ。

また、調べる対象の当たり判定が大きい物や小さい物があり、
調べづらい箇所があったのも少し気になった。

【追加要素】追加エンディング、ギャラリーモードの追加

2023年1月26日発売のスイッチ版では追加要素として
・追加エンディング
・ギャラリーモード(特定のエンディング時)
・他機能改善
これらの要素が追加されている。
先行で配信していたスチーム版でも同様の要素を加えたアップデートが同日に実装されている。
ただし、スマホ版(IOS、Android)では記事作成日時点では実装はされていないので要注意。

音楽

実装されている曲数は少なくて特別気になった曲はなかったが、ゲームの雰囲気を壊すことはなく馴染んでいて良かった。

その他

コストパフォーマンス/価格適正度について

スチームとスイッチで多少の価格差はあるが、どちらも1000円程で楽しめる。
ボリュームは多くないが斬新なゲーム性で刺激があったので、価格以上にプレイの満足感がある。

おわりに/総評

かなり独特なゲーム性で光るところのあるゲームだった!
クリア後は自分の単語帳と攻略サイトの単語帳を照らし合わせて答え合わせするのも面白い。大体の意味はあっていたけど、「そんなんヒントなさすぎて分からんわ」みたいな単語もちらほら。一般的なワード以外も出てくるので、翻訳力だけでなく発想力も大事なゲームでした。

イベントが少なくて同じ絵面ばかりのゲームプレイが続いてしまったり、主人公やプレイヤーにとっては未知の言語のはずなのに、ある程度メタ的に考えることができてしまったり、エンディングが薄味だったりと物足りなさを感じる部分もありますが、低価格で斬新なパズルを楽しめたので満足度は結構ありました。

ボリュームは少なくサクッと遊べるゲームなので、
ちょっとした気分展開で遊ぶのも良いかなと思います!

Amazonリンク

Amazonでは販売無し。各種ストアページをご確認ください。

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